賃貸物件への引っ越しを済ませたあと、「お隣さんへの挨拶はどうしようかな」と迷っている人もいるかもしれません。
「同じ集合物件に住んでいるんだから、挨拶は必須だ」と考える人や、「特に交流することもないから、挨拶とかしたら逆に迷惑かな」と考える人など、引っ越し後の挨拶に関しては、さまざまな意見があると思います。そこで今回は、賃貸物件への引っ越しの際の隣人・近辺の住民への挨拶について、見ていきましょう。
賃貸物件の引っ越し後の挨拶は必要なのか、それともしなくていいのか、と悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
そもそも挨拶は必要?引っ越しの挨拶をしない弊害は?
「賃貸物件に引っ越しをしても、他の住民とは別に交流ないから、挨拶とかしなくてもいいのではないか」
このように考えている人もいるかもしれません。しかし、挨拶をしなかったためにその後の生活に影響が生じるケースもあります。挨拶をしなかったことが原因で、どのようなことが起きる可能性があるのか、事前に知っておくことが大事です。挨拶をしなかった場合のデメリットについて紹介していきましょう。あくまで想定の話ですので、必ずしもそうとは限りません。あらかじめご了承ください。
印象が悪くなる
引っ越し後に隣人、近所の人に挨拶をしないでおくと、自分への印象が悪くなる可能性があります。先に入居している人にとって、後から隣に引っ越してくる人はどんな人なのか気になる人もいるでしょう。
特に女性やファミリーの住む物件だと、すぐ隣に住む人は警戒心があるものです。引っ越してきて挨拶がないとマナーがない人間というイメージがつくかもしれません。
そうなると外で顔を合わせて挨拶をしても、冷たい態度を取られて良い関係は築けない可能性があります。
ファミリーの場合は、他のファミリーの子どもと学校が同じだと「あの家族は挨拶がなかった」とその地域での近所付き合いがしにくくなることもあるでしょう。
緊急時・トラブル時に交流がスムーズに行えない
賃貸集合物件に引っ越しした後、隣人や近所の人たちに引っ越し挨拶・日頃の交流をまったくしない人もいるでしょう。同じ集合物件・同じ地域に住んでいても生活はそれぞれ別々だから、交流する必要は特にないと考えている人もいるかもしれません。
しかし、引っ越し時の挨拶および日頃の交流を怠った場合、災害などの緊急時・トラブル発生時に困るケースもあります。
災害の時など困ったことがあったら、近隣の住民とも助け合い・連携の作業をしなくてはいけません。この場合、普段から交流をしていれば気心が知れているため、連携もスムーズに行えます。
しかし、普段まったく交流がない・顔を合わせても挨拶もしない住民の場合、そのような連携・助け合いもぎこちないものになる可能性が高いです。
「あの人は日頃から無愛想だから頼み事しても聞き入れてくれないだろう」というイメージを持たれて、緊急時になっても誰からも声がかからないといった事態が起きるかも知れません。
賃貸物件の引越し挨拶、どの範囲まで行えばいい?
賃貸物件の引っ越しにおいて近隣の人への挨拶をしようと考えている人は「引っ越しの挨拶ってどの範囲までやればいいの?」と疑問が出てくる人もいるでしょう。
ひと口に近隣といっても、集合物件の両隣からその周辺、上下階など範囲は広いです。では、引っ越しにおける挨拶を行う際の範囲はどうなっているのか、次より説明しましょう。
隣人
隣人とは自分の居住空間の両隣、左右の部屋の住民を指します。外出するときに顔をあわせる頻度が高く、自分の部屋の左右に存在するため壁一枚を隔ててすぐそばで生活している存在です。
自分以外、家族の家族以外では、最も普段の生活から近い存在といえるため、引っ越し後の挨拶をする際は左右の隣人は欠かせない存在です。
引っ越しの際は、壁一枚を隔てた場所にいるため、引っ越し作業の騒音で迷惑をかけるパターンも少なくありません。「引っ越し時はお騒がせしました」という意味も込めて、引っ越し後は挨拶をしましょう。
自分の部屋の上下階の住民
引っ越しの挨拶をする際、両隣の隣人は挨拶の範囲内に入っている人は少なくないでしょう。それに反して忘れがちなのが、自分がマンションなどの集合物件に引っ越しをした際、自分の部屋の上下階に住んでいる住民です。
自分の引っ越し先の住居が1階以上の階であれば、自分の部屋の真下・真上も隣人となります。上下階の住民は両隣の住民とは顔をあわせる機会はそれほどないですが、壁一枚を隔てた隣人であることに変わりはありません。
特に真下の住民は、引っ越し作業をしている際の騒音がダイレクトに響くポジションであるため、迷惑をかける可能性も高いです。自分の部屋の真上・真下の住民も隣人の一種であることを頭に入れて、挨拶候補の範囲内であると覚えておきましょう。
オーナー様
賃貸物件に住む際、自分と近い存在のようでいて遠い存在なのがその賃貸物件のオーナー様です。賃貸物件を探す・契約など一連の手続きは、その仲介役である不動産業者が対応してくれるので、オーナー様と直接交渉することはありません。また、管理会社に物件の管理自体を委託している場合も多いので、物件の清掃等もオーナー様が直接物件を掃除するということも近年では少なくなりつつあります。
賃貸物件は、入居時・退去時と、一度もオーナー様と顔をあわせることはないというパターンは決して珍しくありません。
なかには賃貸物件のすぐ近くに住居を構えているオーナー様もいますが、賃貸契約者は基本的にオーナー様の住んでる住居を知りません。賃貸契約の際に契約書には大家・オーナーの住所が記載されていることが多いですが、その住所を見てオーナー様のもとを訪ねて、引っ越しの挨拶をするパターンはほぼないといってよいでしょう。
ただし、賃貸物件が管理人室のあるマンションだったり、マンション・アパートの1室にオーナー様が住まわれている場合、その賃貸物件の管理をされている場合もあるので、その際は引っ越し時に挨拶をしましょう。
友人・知り合いへの報告
友人・知り合いすべてに報告する必要はないでしょう。
昔であれば、年賀状・さまざまな報告で親しい人の住所・電話番号などの連絡先を知っておくことは必須となっていましたが、現在はSNSやLINEなどのアプリで事足りるケースがほとんどです。
遠方の知人や親戚などに引っ越しの報告をする場合、久々の挨拶も兼ねてハガキで報告するといいでしょう。報告をする際は引っ越しをしてから1ヶ月以内にすることが大事です。その際、郵便局への住所変更の届け出もちゃんとしておきましょう。
引越し時の挨拶の仕方
引っ越しを済ませた後の近隣の挨拶は、ただ相手のところを訪ねて挨拶するだけ、というやり方ではいけません。
その時の言葉遣い・自分の格好・尋ねる時間などをまったく考慮せずに引っ越しの挨拶を行うと悪い印象となることがあります。
近年ではあまり気にされなくなりつつありますが、気配りできた方がよい場合があるので、引っ越し時の正しい挨拶・挨拶のマナーとは何か、次より紹介しましょう。
身なりは清潔感のある格好で
自宅にいる際は、どうしても外出用でないラフな格好になりますが、そのままのだらしない格好のまま挨拶に行くのはやめましょう。
どんなシチュエーションであれ、あらゆる層が最も不快に思うのは「清潔感のない人」であることが多いです。引っ越しの挨拶とはいえ「別にビジネス上の大事な面会とかじゃないから」といった気持ちでだらしない身なりで挨拶を行ってはいけません。
引っ越しでも仕事でも、相手と対面する際の最低限のマナーを考慮して、こぎれいな身なりに整えてから、引っ越しの挨拶を行うように心がけましょう。
挨拶のタイミング
引っ越しの挨拶は、相手を尋ねるタイミングも重要です。そのタイミングは以下のようなポイントが一般的とされています。
- 引越しが済んでから3日以内
- 早朝・真夜中は避ける
引っ越しの挨拶は何日も経過してから行うのではなく、早めに済ませることが大事です。
そして重要なのが相手宅を尋ねる時間帯です。こちらの都合が良かったとしても最低限のマナーとして早朝・深夜に訪れるのはマナー違反なのでやめましょう。
挨拶の時間帯は、これといった決定的な時間帯はありません。その理由は、集合住宅の場合、住民の生活ペースが朝型・夜型と一定ではないためです。平日は夕方〜夜の20時ごろ、休日は午後などが無難といえます。
手土産を持参する
引っ越しの挨拶をする場合は、「お近づきの印に」という意味で、手土産を持参するのが礼儀と言われています。
手土産は高級なものは相手に気を使わせてしまうので、値段の高いものは控えましょう。無難なのは、食べ物や石鹸など消費するものが、かさばらないために無難といえます。
長々と話さない
引っ越しの挨拶をする際は、近隣の住民とは軽く挨拶する程度にしましょう。こちらがせっかく同じマンション・同じ地域の住民になったから、という気持ちで、挨拶の際はしっかりとコミュニケーションを取ろうと考えている人もいるかもしれません。
しかし、相手には自分の時間があるために、それを考えずにフレンドリーに長い時間をかけて接してしまうと、相手の時間を奪ってしまいます。
なかには「ちょっと用があるんで、もういいですか」と断りの言葉をかけられる人は、その人の意思で挨拶を終了させられるでしょう。しかし、気の弱い・人と接するのが苦手な人は、なかなか「もういいですか」のひとことがいえずに、ずっと挨拶に付き合わされて嫌な思いをさせてしまう可能性も高いです。
最低限のことに絞って、短く簡潔に挨拶は済ませましょう。
大きな声は避ける
大きな声で話したり大声で笑ったりすると、近隣の迷惑になります。また、挨拶された人もびっくりするでしょう。また、近隣の住民で寝ている人のいる場合、その大きな声で目が覚めてしまうこともあります。
他の住民のことも配慮して、うるさくないボリュームで挨拶を行いましょう。
引越し時の挨拶における注意点
人によっては、引っ越し時の挨拶は大事、必ずやらなくてはいけないと思っている人もいるでしょう。引っ越しの挨拶を怠った場合、先述した通りいくつかのデメリットが生じる可能性もあります。
しかし、必ずしも引っ越しの挨拶は必須とは限らず、なかには挨拶をしないほうがいいケースもあるのです。
では、引っ越し時における挨拶の注意点とは何か、次より説明しましょう。
女性で1人暮らしの場合
引っ越しの挨拶における注意点で重要なのは、女性の一人暮らしです。特に若い女性の場合、一人で挨拶に行くと「隣に若い女性がいる」ということがバレてしまいます。いくら近年の集合住宅はセキュリティが充実しているからといっても、若い女性自らが一人暮らしをしていることを公にするのは、危険がないとはいえません。
挨拶をする対象の住民が同じ女性であれば問題はないですが、相手が男性である場合は、誰か付き添いをお願いすることが無難です。
また、逆の立場で、挨拶するほうが男性・挨拶の対象が女性だった場合も、注意が必要です。その場合は挨拶は避けて、偶然会えた際に挨拶する程度でよいでしょう。
不在の場合、何度も訪れない
住民によっては、挨拶をしようと何度訪ねても不在の場合があります。不在の理由は「自分と時間が合わない」「面倒だからなどの理由で居留守を使っている」などが挙げられるでしょう。
不在が続くからといって、何度も訪れる必要はありません。訪問する回数は1~2回ほどで、どうしても相手が不在だった場合は、手紙と手土産を添えておきましょう。
「挨拶をしない」という選択が正しい場合もある?
今回の記事では、引っ越しにおける挨拶の重要性について解説してきました。しかし、賃貸物件に住む住民のタイプによっては、引っ越しの挨拶をしないほうがいいというパターンも、決して少なくはありません。
挨拶しなくていいパターンで多いのが、先述したように近隣の住民が若い女性だった場合です。若い女性で一人暮らしのなかには、チャイムを押して訪問してくる人に対して必要以上に警戒心を持つ人もいます。
これは、特に地方から一人で出てきた人・一人暮らしを始めて間もない女性に多いタイプです。もし近隣の住民がこのタイプであれば、手土産と手紙を置くだけで挨拶を済ませても問題ないでしょう。
また、昭和の日本と違って、現在は近隣の住民同士が密接な関係を築かない傾向があります。自分以外の領域には干渉しないという考えです。一軒家同士であれば地域の付き合いなどがありますが、単身用の賃貸物件の場合そのような付き合いは必要ありません。
隣人同士の交流も希薄であり、お互いが顔を合わせないことも珍しくはないので、この場合は特に挨拶自体をする必要はないでしょう。
自分の引っ越し先の環境を考慮して、引っ越しの挨拶をするか・しなくてもいいか、臨機応変に判断することが大事です。
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まとめ
今回は、賃貸住宅の引っ越しにおける挨拶について、以下のポイントを解説しました。
- そもそも挨拶は必要?引っ越しの挨拶をしない弊害は?
- 賃貸物件の引越し挨拶、どの範囲まで行えばいい?
- 引越し時の挨拶における注意点
- 「挨拶をしない」という選択が正しい場合もある?
引っ越しの挨拶は、それをしなかったばかりに近隣の住民との関係が悪くなる可能性もあります。しかしその反面、挨拶は不要という場合もあるため、自分の引っ越し先の環境を把握して、挨拶をする・しないを決めましょう。
また、挨拶をする場合は、長々と挨拶をせずに短く簡潔に、手ぶらではなく手土産を持参するなど、挨拶におけるマナーをしっかりと実践することも大事です。
昔の時代に比べたら引っ越し時の挨拶は重要でないという意見も少なくありません。しかし、引っ越しをする際は、「引っ越しを済ませた後の挨拶をどうするか」という点も、しっかりと考えておきましょう。